葉の選抜の日々
- 2019/06/09
- 18:18

バロン ジロー ドゥ ラン
今日は日曜日。
実店舗以外は出勤も少なくマイペースで仕事できるので、
ひとり育種圃場でバラの新品種の選抜を行っていました。
6月も半ば近い埼玉ですから、ほとんどの花はおしまい。
遅咲きのバラの花や、シュートの花があるくらいで、
ほとんど花は咲いていませんでした。
そんな中、何をするの?といいますと、
「バラの葉の耐病性の選抜」です!
今日の試作圃場は昨年の春から1年以上無農薬で育てていますが、
その中で病気にかからない(特に黒星病とベト病)バラを選び続けるのです。
今までの普通のバラなら、1年間無農薬で育てられるだけで凄い事なのですが、
タイプ0(庭木や草花と同じような薬剤の手間で育てられるバラ)としてご紹介するためには、
2年間無農薬で育てて健全に生長し、
観賞価値のある葉を維持するバラでなければなりません。
交配も、選抜も何もかも、
かなりストイックに行い続けないとたどり着けない道のりなのです。
そのストイックモードに入っているときに辛いのは、
とても綺麗な花を咲かせていて香りも良かったバラが、
2年目から病気で葉を落とす時です。
少なくとも1年間は病気が出なかったということは、
普通に今出ている多くのバラ達よりはずっと強いのです。
でも心を鬼にして、そのバラを選抜から落とし、最後には焼却処分するのです。
この辛さったらないですよ。
それもそんなバラが数百、いや数千はありますから…
でも、それはバラの未来を考えたら通らなければならない道。
バラの愛好家の皆さんのお庭に行ってから、
ダメになるようなバラを作るなら、辛い思いは私がすればいい。
バラの女神さまに、
「バラの繁栄にために、今の道をしっかり進みなさい!それしかバラの未来はありません。」
勝手にそういわれていると思い、
使命感に駆られ日々バラの育種に励んでいます。
写真のバラは越後丘陵公園のバロン ジロー ドゥ ラン
とても美しく管理されているバラ園があります。
皆様もぜひ行ってみてくださいませ。
バラって最高!
Servant of the rose Goddess
ローズクリエイター 木村 卓功
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