どんな戦争か?
- 2019/04/04
- 19:25

昨日、ドイツはバーデンバーデンのコンテストにて、
「バラ戦争の最前線!」と書かせて頂きました。
僕から見ると、本当に激しい激しい競争です!
どんな争いが行われているかというと、
みんなが「バラの聖域」を目指して、一点に集まってくるんです。
我先に、「この聖域を自分のものにしないと、生き残ることはできない!」
どのバラからも、その育種家の思いが感じられるのです。
私は昨年のロサオリエンティスのカタログにこう書きました。
「バラの芸術性と育ちやすさを磨き上げ、
共存させる事はバラの育種家の目指すべき聖域である。
そこに行けるか行けないかが未来を決める。」
バーデンバーデンでは、まさしくこう感じたのです!
具体的な例で言いますと、
↑上記のバラの写真、どの育種家が作ったものだと思いますか?
河合さんのベルベティ トワイライトのような美しいバラですが、
育種したのは、ドイツのノアックです。
ノアックは耐病性に特化した、屈強なバラを育種する第一人者のひとりです。
あのコルデスでさえもノアックの耐病性を認めていますし、
ADRという耐病性と耐寒性の認証試験でも、数多くのバラが認証を受けています。
ですが、花の美しさにおいては二の次で、
強いけど、あまり綺麗なバラは作れないよね。。。
バラの専門家があつまると、そんな会話が聞こえてくるような育種家なのです。
その彼らが、耐病性を兼ね備えながら、
これだけ美しく魅力的なバラを作り始めているのです!
そしてオリビア ローズ オースチンの記事で書きましたが、
デビッドオースチンのような美しいバラを育種していた会社は、
耐病性の向上に力を入れ、美しいだけでなく、
ノアックのような優れた耐病性を兼ね備えたバラを作り始めているのです!
記事でも紹介したようにタンタウやメイアンのような会社は、
強さと美しさ、両方面から、それらを兼ね備えたバラを目指しているのです!
バラの魅惑の系譜と屈強な系譜の完璧なる融合を軸として、
そこに花色や花形、香り、樹形などの多様性を、彩として共存させるのです。
これが、「世界中のバラの育種家目指している聖域」なのです。
バラって最高!
Servant of the rose Goddess 木村 卓功
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